STATE OF MIND / PSYCHO MOTEL

イギリスのヘヴィ・メタル・バンドのデビュー盤。 元IRON MAIDENのギタリスト、ADRIAN SMITH率いるバンドで、彼の これまでの経歴からすると、音楽的には打って変わって、かなり アメリカンでグルーヴィさを押し出した作品となっている。その 割にはSOLLIのボーカルの質感が軽くて、楽曲には今一つ 合っていないと言う感じがする。ブルージィな感じをさせる 楽曲にしてもそうで、聴いていて少し苦しい感じがする。もう少し ソウルフルに歌えると、重厚さが出てかなり良くなるとは 思うのだが。楽曲自体も特に飛び抜けたものはないし、 IRON MAIDENのファンでなくとも、もう少しアピール 出来るところが欲しい。[79]

THE ILLUSION / PSYCO DRAMA

アメリカのヘヴィ・メタル・バンドのデビュー盤。方向的には 正統派のメロディアス・ヘヴィ・メタルと言った感じだろう。 RAY ALDER似のCOREY BROWNのハイ・トーン・ボーカルは奇麗に声が 出ているが、RAY ALDERの感情表現には及ばず、坦々としていて 感情移入に欠ける部分がある。楽曲はかなり格好良いのだが、 ドラムが軽くてパワーに欠けるし、ワン・パターンなので最後には 飽きてしまう。もう少し幅広い音楽性を身に付けるとだいぶ 良くなると思うのだが。アメリカでは今やこう言ったバンドは 貴重とも言えるし、もう少しドラマティックさが出せると 文句がないのだが。[84]

BLEEDING / PSYCHOTIC WALTZ

アメリカのヘヴィ・メタル・バンドの4thアルバム。ダークな メロディにヘヴィなサウンドの、プロフレッシヴ・ロック色のある 作品で、BUDDYのクリアなボーカルにギター・メロディ、 キーボードが楽曲をより一層印象深いものにしている。 CONCEPTIONにも通ずる様な、パワフルで幻想的な ヘヴィ・メタルだが、もっとミドル・テンポ中心で大仰さを 出しており、よりドラマティックに感じられるアルバムだ。楽曲の 出来は、平均的な感じがして飛び抜けたものが感じられないが、 それぞれアレンジが練れていて聴き易い。[85]

WELCOME TO THE WORLD / PSYCHO MOTEL

元IRON MAIDENのギタリストADRIAN SMITH率いるイギリスの ヘヴィ・メタル・バンドの2ndアルバム。ゲストとして IRON MAIDENのDAVE MURRAYと元THIN LIZZYのSCOTT GORHAMが 参加している。とはいえ、IRON MAIDENの様なサウンドとは一線を 画しており、いわゆるシアトル系という感じ強い作品だ。 楽曲によってはALICE IN CHAINS風だったり、 PEARL JAM風だったりする。気だるい感じがあり、正統派 ヘヴィ・メタルを望むファンにはあまりお奨め出来ない作品だ。 但し、シアトル系としてはより普遍的な楽曲だし、とっつきやすく 出来自体は悪くないと思うが。[78]