L.A.GUNS / L.A.GUNS

アメリカのバッド・ボーイズ・ハード・ロックンロール・バンドの 1988年にリリースされたデビュー盤。元GUNS N' ROSESの ギタリスト、TRACY GUNSを中心に、N.W.O.B.H.M.バンド、GIRLの 元ボーカリスト、PHILIP LEWIS等と結成されたバンドだ。全体的に アップ・テンポのハード・ロックンロールだが、PHILIP LEWISの ボーカルもあって、ややパンキッシュな感じのするものに 仕上がっている。GIRLのHollywood Teaseをカバーしているが、 PHILIP LEWISが歌っている事を除いても、他の曲とのバランスも 良く、見事にバンドの曲として溶け込んでいる。[82]

COCKED & LOADED / L.A.GUNS

アメリカのバッド・ボーイズ・ハード・ロックンロール・バンドの 1989年にリリースされた2ndアルバム。方向的には前作の 延長線上と言えるもので、アップ・テンポでワイルドな ハード・ロックンロールを聴かせてくれている。軽快で、のりの 良さを感じさせてくれるが、前作よりはややパンキッシュな 色合いが薄くなり、その分前作で感じられた破天荒さと言うものが 若干感じられなくなってしまっているのは残念だ。やや一本調子と 言う感じだった前作よりは音楽的に広がりを感じるが、 一方でそれだけ発散してしまっている様にも感じられる。[81]

HOLLYWOOD VAMPIRES / L.A.GUNS

アメリカのバッド・ボーイズ・ハード・ロックンロール・バンドの 1991年にリリースされた3rdアルバム。前作では方向の拡散性と 言うものが見られたが、今作ではよりはっきりとそういう面を強く 打ち出している。日本の謡曲をSEとして使った愁いを含んだ Over The Edgeやロカビリー的なエッセンスが感じられる Snake Eyesと言った様に、音楽的にはかなり広がりを見せている。 Crystal Eyesと言った愁いのこもったバラードがあるのも興味 深い。その分、デビュー盤であったパンキッシュさと言うものが ほとんど感じられなくなったのは痛し痒しと言うところだろう。 [82]

LIVE! VAMPIRES / L.A.GUNS

アメリカのバッド・ボーイズ・ハード・ロックンロール・バンドの 1992年にリリースされた来日記念のミニ・アルバム。ライヴが 6曲とスタジオ録音が2曲の全8曲と言う構成になっている。 スタジオ録音のものに関しては既発表音源で、特に 珍しいものはない。ライヴに関しては1991年に行われた アメリカでの公演の模様を収めたもので、彼等の ライヴ・パフォーマンスを伝える初めての作品と言って 良いだけに、貴重なアルバムだ。ワイルドで勢いの良さが伝わって 来る作品で、PHILIP LEWISのラフなボーカルがまた魅力的だ。[81]

VICIOUS CIRCLE / L.A.GUNS

アメリカのバッド・ボーイズ・ハード・ロックンロール・バンドの 3年振りとなる1994年にリリースされた4thアルバム。デビュー 盤から進むにつれて、ダークで発散された方向性に 向かっていたが、それ故にバンドとしてのアグレッション的な 色合いが薄くなっていた事はいがめなかった。そう言う意味では 今作ではダークでゴシックな方向性を維持しつつも、旧来の アグレッシヴな風味を取り戻せたと言って良い。Long Time Deadの 様な、今まではなかったハモンド・オルガンを取り入れ、 サイケデリックな雰囲気を醸し出す様な楽曲があるのも面白い。 その分これまでのキャッチーな部分を削いでいる感があり、それが これまでのファンに受け入れられるかは難しいところだが、斬新で 決して悪い作品ではない。[83]

READY OR NOT / LAUDAMUS

詳細は全く不明だが、恐らくノルウェイの ヘヴィ・メタル・バンドの自費出版による デビュー・ミニ・アルバム。キャッチーなメロディの ヘヴィ・メタルで、如何にも北欧的のバンドと言った感じの 叙情的な楽曲が揃っている。明るい楽曲も、愁いを含んだ楽曲も 伴に良く出来ており、彼等のメロディ・センスの素晴らしさは 疑うべきもないのだが、惜しむらくはプロダクションが悪い 事だろう。それなりにクリアなサウンドはよいとして、自主 制作である事を割り引いても、音のバランスの悪さが気にかかる。 きちんとしたプロダクションでアルバムを作れればかなり 良くなると期待出来るだけのものはある。[78]

EINSAMKEIT / LACRIMOSA

スイスのゴシック・メタル・バンド1992年にリリースされた デビュー盤。方向的にはCATHERINES CATHEDRALと同じ 路線になるかと思うが、MY DYING BRIDEからダークさを無くして ポップにした感じと言って良いだろう。メロディの中に、非常に キャッチーな部分があって、そのミス・マッチさが目を引く。 叙情派のハード・ロック・バンドがやる様なギター・ソロまで 出てくるのはもう笑うしかないが、中心となるのはやはり耽美な メロディ。このヘヴィ・メタルさを後々うまく融合して行く事を 考えると、まだ自分達の音楽としてうまく消化仕切れていないと 言ったところかも知れない。重苦しい雰囲気がないだけに聴き 易いとも言えるが、それだけに物足りなさを感じるし飽きも 早い。シアトリカルなサウンドの方向性は、もう既に 確立できていて、TILO WOLFFの音楽性の原形は既に見る事が 出来る。この手のアーティストとは思えないような半面を剃り 上げたパンキッシュなヘアー・スタイルにメイクを施しているのも 異色だ。[73]

FROM THE FLOOR OF THE WELL / LAST WARNING

イタリアのプログレッシヴ・ヘヴィ・メタル・バンドのアルバム。 音楽的方向性としては、QUEENSRYCHE系と呼べるものだが、より プログレッシヴ・メタル的でDREAM THEATERに近く、更に ヨーロッパのバンドらしいメロディも持っている。ボーカルが 高音と中音域の間をあまりうまく使っていないのでIVANHOEの 1stほどではないが、同様の感想を持ったがさらに力量不足だ。 曲は悪くないのだがこれというほど良くも無く、全体的に アイデア倒れで終わっている。この手のバンドとしては辛うじて 及第点を上げれる程度で、演奏も同様に可も無し不可も無しという 程度。[76]

THE POWER OF EXISTENCE / LABYRINTH

アメリカのヘヴィ・メタル・バンドの自費制作出版による 2ndアルバム。楽曲的には明るい楽曲あり、哀愁漂う曲あり、 テクニカル・ロック風ありと、多様と言えば聞こえは良いかも 知れないが、実際は方向性が定まっていなくて散漫と言った印象の 方が強い。テクニカル・ロック的な部分においては WITHOUT WARNINGを思い起こさせる部分もあり、特にUnearthedの 盛り上げ方等はそれなりの出来ではあるのだが、アルバム全体で 見ると、そう言う長所を生かすには至っていない。音質はさほど 良くないし、もっとプロダクションに力を注ぐ必要があるだろう。 [78]

HEADSTONES / LAKE OF TEARS

北欧メロディック・デス・メタル・バンドの2ndアルバム。 この手のバンドとしてはボーカルはかなりクリア・ボイスに近く、 調度PARADISE LOSTのNICK HOLMESに似た様な印象を与える。 そのためかなり聴き易いが、一方で若干インパクトに欠けると言う 感もなくはない。楽曲から受けるイメージもPARADISE LOST的な 匂いはあるが、ゴシック・メタル的な色合いは薄く、もっと 寂涼感がある。キーボードの使い方などは シンフォニック・ロックに通ずる部分があり、中々雰囲気が 出ていて悪くない。楽曲の出来は悪くないが、全体的に一本調子な 感じがあり、やや盛り上がりに欠けるのは残念だ。[83]

LOVE IS AN ILLUSION / LANA LANE

元ROCKET SCIENTISTアメリカ人女性ソロ・シンガーのデビュー盤。 とは言え、プログレッシヴ・ロックという雰囲気はあまりなく、 実際はAOR系ハード・ロックと言っても良いだろう。PAUL SABU 関係者らしく、PAUL SABUのDream Burnin' Downを カバーしているし、そこはかとなくポップ・センスが漂ってくる。 楽曲によっては後期HEARTっぽくも感じるが、もっと憂いを帯びた 叙情的なセンスを持っている。唯一メロトロンを使っている辺りが プログレッシヴ・ロックっぽい所だろう。プロダクションはやや チープに感じる部分もあるが、楽曲の出来は非常にレベルが高い。 [86]

UNDER A DIFFERENT SUN / LANZER

ドイツのヘヴィ・メタル・バンドのデビュー盤。どう言う経緯かは 判らないが、KAI HANSENを始めGAMMA RAYやHEAVENS GATEの メンバー達がゲストで参加している。こう言うさんか ミュージシャンに関わらず、その方向性は ジャーマン・パワー・メタルとしての要素はボーカル・ラインを 除けばほとんどない。普通のヘヴィ・メタルと言った感じで、 アメリカのバンドっぽいところもあるが、全体的に 洗練されておらず、ボーカルが英語の歌を歌いなれていない 様なのも気になる。B級臭さを感じさせる作品だ。特に楽曲が 面白い訳でもないし、ゲスト・ミュージシャン意外に 特筆すべきものはない。[76]

NO LIMITS / LABYRINTH

イタリアのプログレッシヴ・ヘヴィ・メタル・バンドで ミニ・アルバムに続く1stフルレンス・アルバム。 SANVOISENタイプで、系統的にはQUEENSRYCHEやDREAM THEATERと 言った方向になるが、DREAM THEATERほどプログレッシヴではなく ストレートで、もっとヨーロッパらしい哀愁を感じさせる。 メロディ的にはジャーマン・パワー・メタルに影響を受けたと 思わせるような節回しも少しある。イタリアのこの手の タイプでは、ボーカルが難点であることが多いが、JOE TERRYは ハイ・トーンの伸びも良いし、例外と言える。演奏力もあるし、 楽曲の出来も良く、新人としてはかなりハイ・レベルな作品だ。 [90]

TOWERS / LANFEAR

詳細は良く判らないが、ドイツのメロディアスな プログレッシヴ・ヘヴィ・メタル・バンドのおそらく自費出版 デビュー盤。メンバーにバイオリン専任のメンバーを加えた 5人組で、楽曲は非常にメロディアスで正統的だ。哀愁の メロディを中心とした曲や、緊迫感のある曲、15分にも及ぶ組曲と アイデア的には非常に良いものをもっているのだが、残念ながら それを表現する上でアレンジ力の不足が見え隠れする。 センス的には良いものを持っているだけに、楽曲をもっと 練り込めば素晴らしい作品になるはずだ。次作以降に期待のおける 新人と言っていいだろう。[83]

THIS IS THE LAZY / LAZY

LOUDNESSの高崎晃、樋口宗孝らを擁した日本の アイドル・グループの1978年にリリースされたデビュー盤。 アイドルと言うその通り、まさしく全編歌謡曲という内容で、その 後のLOUDNESSに通ずるようなヘヴィ・メタル的な部分は全くない。 赤頭巾ちゃん御用心といったヒット曲も収録されているが、 ヘヴィ・メタル的な観点からは全く聴く必要のないアルバムで、 そういう面での評価も不可能だ。派手な演奏も全くないので、 高崎晃や樋口宗孝の昔のプレイを聴けると言うだけで、どれだけの 価値が見出せるかは謎だ。[?]

宇宙船地球号 / LAZY

後にLOUDNESSを結成するギタリスト、高崎晃、ドラマー、 樋口宗孝らを擁した日本のアイドル・グループの1980年に リリースされた最後のアルバム。デビュー盤では、如何にも アイドル・バンドらしい歌謡ロックを聴かせてくれていたが、その 内容はヘヴィ・メタルへと変容し、後のLOUDNESSへと繋がる作品と 言えるだろう。楽曲的にはまだ完全にヘヴィ・メタルとは言い難い 歌謡曲的なセンスの見えるものもあるが、特に前半はヘヴィな 要素が強い作品だ。そう言った事もあって、高崎晃の ギター・プレイもかなり前面に出てきている。[75]

CURIOUS GOODS / LANA LANE

元ROCKET SIENTISTのL.A.の女性シンガーによる2ndアルバム。 1stアルバム同様ハード・ポップ的な色彩の強い作品だが、やや プログレッシヴ色が増していて、散漫になった分盛り上がりに 欠けるきらいがある。ハード・ロック色の強い作品のさび等は かなり良く出来ているので、こういった部分をもう少し押し出した 方が良かったのではないだろうか?叙情的で伸びやかなLANA LANEの ボーカルは絶品で、これを聴くだけでも価値がある。残念なが 楽曲によって多少出来に差があり、1stまでの出来とは 言い難いが、これはこれで良く出来た作品ではある。ベースには BLUE MURDERのTONY FRANKLINが担当している。[84]

...AND THE WINGS EMBRACED / LACRIMAS PROFUNDERE

詳細は良く判らないが、ゴシック/デス・メタル・バンドの 1995年にリリースされたアルバム。バイオリン、ピアノ、 フルートを取り入れた耽美な部分とヘヴィでドーミィな部分を 織り交ぜて進んでいく。それに合わせて、デス・ボイス、 クリア・ボイス、女性ボーカルを使い分けている。フルートの 導入が絶妙で、場面によりアコースティカルな雰囲気を強く 押し出しており、バイオリンはこの手のものらしい、憂いを帯びた メロディを奏でている。ANJA HOTZENDEFERのボーカルは、 ソプラノという感じではなく、ミドル・レンジが中心で、それほど 露出もない。耽美なものを望む向きには良いだろうが、うめく様な デス・ボイスが雰囲気にそぐわない。全体的に長めの曲が多く、 大作指向だ。[78]

WHILE THE GIANT SLEEPS / LANCE

アメリカのハード・ロック・バンドのデビュー盤。アメリカ人 ボーカリスト、LANCE MATTEW率いるトリオ編成のバンドで、何故か スウェーデンのレーベルからリリースされている。どことなく 叙情的でメロウな雰囲気があるが、どちらかというと アメリカらしいドライなメロディだ。からっと乾いた アコースティックのバラードはよりアメリカ的な雰囲気を醸し 出している。印象的なメロディは、情感も良く出ていて、センスの 良さを伺わせる作品だ。飛びぬけた部分はないものの、全体的に 良くまとまったアルバムに仕上がっており、The Right Way等は じっくりと聴きたくなる。[81]

BILLY / LAWNMOWER DETH

イギリスのメロディック・ハードコア・パンク・バンドの1993年に リリースされた3rdアルバム。刻むリフにハードコアらしさを 感じる事はあるが、その音像は軽く、あまり迫力を感じさせない。 音楽的にはかなりパンキッシュな感じを受けるが、楽曲によっては 普通ののりの良いメロディ中心の単なるロックという 感じしかしないものもある。Do You Wanna Be A Chuffed Core等、 軽くて明るく、のりの良い楽曲はTOY DOLLSを思い起こさせる様な 部分もあって、今聴くと物足りなさを感じるかもしれない。 悪くはないが、ヘヴィ・メタル系のリスナーからはかなり縁遠い 作品だと言って良いだろう。[68]

STILLE / LACRIMOSA

スイスのシアトリカルなゴシック・メタル・バンドの 5thアルバム。まるでジャケット見るかのような演劇的な 感覚の強い作品だ。確かに耽美ではあるが、メロディックで ドラマティックな指向が強く、重い雰囲気を感じさせないので、 それ程ゴシック的な感じはさせない。澄んだ 女性ハイ・トーン・ボーカルは非常に美しく、だみ声と ノーマルな声を使い分ける男性ボーカルとの ツイン・ボーカルになっている。ギター・ソロ等は明らかに 正統派ヘヴィ・メタル的で、ゴシックという範疇に囚われない オリジナリティを見せていて、自己の世界を確立した感がある。 ピアノが大幅に取り入れられていてアコースティック・ギターも 効果的だ。[91]

A CRIMSON COSMOS / LAKE OF TEARS

スウェーデンのメロディック・デス・メタル・バンドの 3rdアルバム。なのだが、デス・メタル的な要素は全くなくなり、 むしろゴシック的な色合いが強い作品となっている。元々 DANIEL BRENNAREはNICK HOLMESに似た感じの ボーカリストだったが、今作では更に全体的な イメージもそういった感がある。跳ねた感じのメロディを導入し、 少々サイケデリックな感じさえさせる独特の世界を 作り上げており、その完成度はかなり高い。PARADISE LOSTに 灰汁が抜けたと感じる向きには、この作品の方が絶対 気に入るはずだ。普遍的な部分を多く持ちながらも ゴシック・メタル的な部分を味付けしている。[88]

STRAIGHT FROM THE HEART! / LANCE POWERS

多分アメリカのハード・ポップ・シンガーのソロ・アルバム。 キーボードを前面に押し出した哀愁のメロディー漂う アメリカン・ハード・ポップで、ときに応じてハイ・トーンを 使う、LANCE POWERSに、DANN HUFFやMICHAEL LANDAU等が適度に ハードな部分も見せている。キーボードもLANCE POWERSが 弾いているが、これが前面に出ているときは音色がどうもチープに 感じてしまうことがある。甘く哀しいメロディは結構 心引くものがあり、悪くない出来だ。もう少しプロダクションに 力を入れればかなり良い作品になっただろう。[83]

LA NAISSANCE D'UN REVE / LACRIMAS PROFUNDERE

ドイツのゴシック/メロディック・デス・メタル・バンドの 2ndアルバム。バイオリンを大幅にフューチャーして男女の クリア・ボイスにデス・ボイスを配している。デス・ボイスが 主流なのだが、本当に素晴らしいのはANJA HOTZENDORFERの ソプラノのコーラスだ。これが非常に美しく、楽曲を 盛り上げるのに効果的に使われている。どうせならデス・ボイスを 除いて、男性クリア・ボイスを中心にして、ソプラノのコーラスを 入れてくれると雰囲気が壊れないで済むのだが。 ゴシック・メタルにしてはかなり重厚な音作りなのだが、決して 叙情的で耽美な雰囲気を壊していない。場面場面に応じて、 ギター、キーボード、バイオリンがそれぞれリードを取って 盛り上げて行っている。デビュー盤に比べて、その耽美さ、 完成度は格段に上がっている。[85]

PRIORITY / LABERINTO

ベネズエラのハード・ロック・バンドの恐らくデビュー盤。 全体的にかなりハードな作品ではあるのだが、その根底には 南米らしいラテンのサルサがベースにしかれている。そう言った 訳で、非常にユニークな感じをさせる個性といったものがある。 ハードでコアなサウンドから、サルサ的なリズムとメロディへの 思い切った切り替えがあるが、この流れと融合具合が今一つ奇麗に 行っていない部分があるのが残念だ。アイデアも良いし、 オリジナリティもあるのだから、こういった部分がうまく 消化されるようになればかなり良くなると思えるのだが。[78]

GARDEN OF THE MOON / LANA LANE

元アメリカのプログレッシヴ・ロック・バンド、 ROCKET SCIENTISTSのアメリカ人女性ボーカリストの 3rdソロ・アルバム。これまでの作品に比べると、随分ハードに なっていてキーボードが前面に押し出された作品になっている。 彼女の透き通った様な美しい張りのある歌唱の素晴らしさは より一層磨かれていて聴き惚れてしまう。前作まではいかにも ボーカル・アルバムと言った感じだったが、バックがより前面に 押し出されてている。所々でいかにも プログレッシヴ・ロックという感じのフレーズを挟んでくるが、 ハモンド・オルガンも交えたキーボードに、エッヂのたった ギターとハード・ロックと言って良いほど重厚さが出ている。 美しいメロディが至る所に散りばめられており、楽曲の出来も 非常に素晴らしい。[92]

ECHOES FROM THE GARDEN / LANA LANE

アメリカの女性ロック・シンガーによる来日記念でリリースされた ミニ・アルバム。6曲中、4曲は既発曲で、リミックスしたり カットした部分を入れたりしたもので、特に取りたててと 言うものではないのだが、やはり楽曲の出来は素晴らしい。 残りは新曲とカバーが1曲ずつで、新曲のLeaving Stardustは ハモンド・オルガンが印象的な優しい叙情的な楽曲だ。 DAVID BOWIEのカバー自体は別に珍しいと言う 程のものではないが、This Is Not Americaをカバーしている 辺りに彼女の好みが出ているような気がする。この曲はバックを 依然在籍していたプログレッシヴ・ロック・バンド、 ROCKET SCIENTISTのメンバーが演奏している。DAVID BOWIE程の 憂いは感じられないが、より流麗な感じの味付けに 仕上げられていて悪くない。[83]

LACUNA COIL / LACUNA COIL

詳細は全く不明のゴシック・メタル・バンドのアルバム。 方向的にはニュー・ウェーブ系と言う事になるのだが、それらの 中でもかなりヘヴィ・メタルよりと言って良いサウンドだ。 CRISTINA SEABBIAとANDREA FERROの二人による ツイン・ボーカルで、ANDREA FERROはPARADISE LOST風の クリア・ボイス、美形の女性ボーカリストCRISTINA SEABBIAは THE GATHERING風の非常に美しい声を聴かせてくれている。 方向的にも、このPARADISE LOSTとTHE GATHERINGの中間と言った 感じだ。ゴシック・メタル的な荘厳さはほとんどなく、かなり 流麗なサウンドではあるが、割とギターを押し出していて聴き 流してしまうという様なレベルからは脱している。楽曲の出来も 悪くないのだが、出来得ればもう少しフックが欲しいところだ。 [88]

SCIENCE OF COINCIDENCE / LANDMARQ

イギリスのシンフォニック・ロック・バンドの4thアルバム。 今作より女性ボーカリスト、TRACY HITCHINGに交代している。やや ハスキーな声質だが、シアトリカルな雰囲気を醸し出していて 悪くない。全体的には叙情的で流麗な美しいサウンドだが、 キーボードはいかにもプログレッシヴ・ロック的な色合いを打ち 出してきたりする。ラストを飾る10分を超える大作、The Overlook 等は展開もあって中々扇情的で素晴らしい。メロディの出来を 始め、全体的に良く出来た素晴らしいアルバムだ。ドラムの DAVE WAGSTAFFEはどうもN.W.O.B.H.バンドのGASKINの末期に 在籍していたらしい。[85]

LIVE IN JAPAN / LANA LANE

アメリカの女性シンガーによる日本公演を収めた ライヴ・アルバム。全体的にアルバム通りこなしている感じだが、 プログレッシヴ・ロック、ハード・ロック的な素要を強く 感じさせるような生々しいサウンドになっている。そう言う 意味では扇情感が良く出ていて中々聴きごたえがあると言って 良いだろう。ハードという意味では最新アルバムの趣向がより強く 出たライヴだ。彼女のボーカルはライヴでも素晴らしいし、 演奏的にも良く出来ているのだが、残念に思う事があるとすれば、 決して下手という程でもないが、コーラスがアルバムを再現という レベルまでには至っておらず、少し気になる事だ。[84]

LIVE / LACRIMOSA

スイスのゴシック・メタル・バンドの1997年のツアーの模様を 収めた2枚組みのライヴ・アルバム。男女のボーカル兼 キーボードの2人組みによって構成されているバンドだが、 ここではドラマーに元RUNNING WILDのAC他ツイン・ギタリストに 合唱隊と大所帯の編成になっている。元々ヘヴィ・メタル的な 指向があったバンドだが、ツイン・ギターという 構成のためもあってか、かなりメタル的なサウンドになっている。 特にギター・ソロのパート等はSTILLEでの路線をそのまま 踏襲したもので、普通のメタル・ファンにも結構聴けるはずだ。 TILO WOLFFのボーカルは、スタジオ盤に比べるとややシアトリカル 過ぎるようにも感じるが、悪くはない。ゴシック的な 荘厳さはあるが、よりシアトリカルでメタル的だ。バックがかなり 安定しているので、ライヴも安心して聴いていられる。[85]

DESTINATION UNKNOWN / LANCE POWERS

アメリカのクリスチャン・シンガー・ソング・ライターの2nd ソロ・アルバム。路線的には前作と変らず、キャッチーな アメリカン・ハード・ロックだ。憂いを帯びた甘いメロディは 前作同様甘すぎる感じがするが出来が良い。前作ではDANN HUFFや MICHAEL LANDAUと言った豪華なゲスト陣を迎えて 制作されていたが、今作は割と地味なメンバーで押えている。 それ故、前作よりはややハードさが低下しているようにも 思える。キーボードがかなり全面に押し出されており、 ハード・ポップらしい作品に仕上がっていると言って良いだろう。 LANCE POWERSのボーカルがかなり無機質な感じなため、チープな 印象を受けるのはいかんともし難いとは思うが、メロディの出来は 結構良い作品だ。[81]

LOVE IS AN ILLUSION "1998 VERSION" / LANA LANE

元ROCKET SCIENTISTアメリカの女性シンガーの1995年に リリースされたデビュー盤をリミックスしたアルバム。リマスター 及びリミックスが施されているのだが、彼女の音楽的方向性がより ハード・ロック側に偏って来ている事を反映して、よりハードな サウンドになっている。そう言った一方でColoured Life等は、 よりプログレッシヴ的なエッセンスの強い幻想的なサウンドに 仕上げられている。ごてごてと飾り立てられて、ややくどいと言う 感は無きにしもあらずなのだが、元のプロダクションが結構 チープだったので、出来としては決して悪くない。オリジナルは オリジナルで楽しめるし、それぞれ独自に楽しめる 作品ではないかと思う。ボーナス・トラックとして新曲の Into The Earthが収められているが、最近の寛恕らしい楽曲だ。 オープニング・ナンバーのLiaa Preludeの他に、中盤に Liaa InterludeとラストにLiaa Postludeが収められているが、 続けて聴くと1曲としてまとまっているような幻想的で プログレッシヴなものに仕上がっている。[83]

RETURN TO HEAVEN DENIED / LABYRINTH

イタリアのヘヴィ・メタル・バンドの2ndアルバム。 ボーカリストのJOE TERRYがATHENA、RHAPSODYに移り、新たに 著名なプログレッシヴ・ロック・バンド、NEW TROLLSの元 ボーカリストであったROB TYRANTが加入すると言うかなり 衝撃的なメンバー交代があったが、このROB TYRANTは ヘヴィ・メタルを歌わせても中々うまい。出だしのイントロが STEELHEARTのShe's Gone風で始まり、以降やや北欧的な ジャーマン・パワー・メタル的な叙情的なナンバーが続くと言う STRATOVARIUS的な楽曲が並び、一瞬どうしたものかと困惑したが、 STRATOVARIUSが好きな人にはこちらの方が受けるだろう。後半、 特にThe Night Of Dreams辺りになると、やや趣を変えて来て、 大仰さは減り、よりプログレッシヴ的なエッセンスが増して FATES WARNINGを思い起こさせる作品となっていて、こちらの方が 格好良くて自然ですんなりと聴き易い。[85]

SOLITALY WITNESS / LANDMARQ

イギリスのシンフォニック・ロック・バンドの1992年に リリースされたデビュー盤。シンフォニック・ロックらしく流麗で 叙情的ではあるが、より哀愁味の強いメロディは日本人向きと 言っても良いだろう。楽曲は適度にフックがあって、変則的 過ぎない程度にプログレッシヴで非常に聴き易い。 DAMIAN WILSONの微妙にビブラートがかかったボーカルが楽曲に 良く合っていて、叙情味をより増している。新人としては、美しく 澄んだそのメロディー・センスは十分合格点が与えられるだけの 出来だ。楽曲的にも良く出来ているとは思うが、まだまだ構成力と 言った様な部分では改善の余地はあると思う。[81]

BALLAD COLLECTION / LANA LANE

アメリカ人女性ボーカリストのバラード・ナンバーばかりを集めた 企画盤的アルバム。新曲、カバー、新録音と既発音源が全くない 所が味噌だろうか。元々ボーカリストとして高い評価を得ている 人だけあって、こうやってしみじみとした楽曲ばかり聴かされても 結構聴きごたえはある。ここのところライヴや企画盤が続けざまに リリースされているので、こういった作品には少し辟易とするが、 出来自体は素晴らしい作品だ。全体的にアコースティック色が 強いので、地味すぎでNEIL CITRONのハードなギターも 少ないので、やや落ち着き過ぎと言う感もなくはない。だが、 ERIK NORLANDERとLANA LANEのコンビは素晴らしいし、楽曲の 出来も非常に良い出来だ。[85]

QUEEN OF THE OCEAN / LANA LANE

アメリカ人女性ボーカリストの4thアルバム。方向的には前作の 延長線上で、ハード・ロックのエッセンスをふんだんに取り入れた シンフォニック・ロックだ。ただ、ERIK NORLANDERのキーボードが かなり全面に出て来ており、その分何かごてごてした印象を 受けなくもない。憂いを帯びた叙情的なメロディは相変わらず 素晴らしく、ハード・ロック的なフレイバーがハード・ロックの ファンには受け入れられるはずだ。前作までとは言えないが、 楽曲の出来も良いし、彼女のボーカルも相変わらず素晴らしい。 キーボードをもう少し控えめにして、もっとすっきりとした方が 大仰過ぎずに良いと思えるが。[84]

ECHOES FROM THE OCEAN / LANA LANE

アメリカ人女性ボーカリストの来日記念ミニ・アルバム。作り 直されたされたデビュー盤から、取り直す前のオリジナルを そのまま使ったThrough The Fireを除いて4曲が未発表曲、未発表 バージョンと言う構成になっている。未発表曲のRhapsodyは イントロの後半からDEEP PURPLE風のメロディが流れ出し、 おやっと思わせるが、さびなどは如何にも彼女が歌っていると言う 感じの作風になっている。DEEP PURPLEのエッセンスがあちこちに 埋め込まれていて、少々苦笑ものだし、アルバムに合わないと言う 理由で、QUEEN OF THE OCEANから落とされたと言うのもある程度 納得出来る。その他は既発曲のバージョン違いで、 CURIOUS GOODSからのEscher's Staircaseのリミック、 QUEEN OF THE OCEANからのFrankenstein Unboundの ロング・バージョン、同じくWithout Youのデモ・バージョンで、 Frankenstein Unboundは、キーボードをかなり全面に押し 出している。従兄妹であるDAVY VAIN率いるVAINのカバー、 Without Youはよりオリジナルに近い風味がある。[83]

IN A REVERIE / LACUNA COIL

詳細は全く不明だが、ゴシック・メタル・バンドの1stアルバム。 基本的には男女のクリア・ボイスによるツイン・ボーカルだが、 場面場面によってはデス・ボイスも差し挟んで来る。My Wings等に 代表される、アコースティック・ギターをかき鳴らす、これまでの 作品より激情が迸るような情感が、この手のものとしてはかなり 新鮮さを感じさせるアルバムに仕立てている。この手の プロデューサーとしては、最早大物的な存在である、GRIP INC.の WALDEMAR SORYCHTAがプロデュースしており、キーボードも全て 彼がプレイしているが、バンドの特性をWALDEMAR SORYCHTAが 最大限引き出したと言って良いだろう。CRISTINAの透った ボーカルも美しく、女性ボーカル系のゴシック・メタルが 好きならば、聴いても損のない作品だ。[90]

FOREVER AUTUMN / LAKE OF TEARS

スウェーデンのバンドの4thアルバム。元々は メロディック・デス・メタルをやっていたが、前作で メロディック・デス・メタル的な色合いを全く払拭し、 ゴシック・メタルへと転身した。今作に置いても、その ゴシック・メタルの方向性を継承しているのだが、全体的な イメージは更に大胆に変えてきている。まるで、METALLICAの LORDにゴシック・メタル的な色合いを付けた作品で、ここまで 来ると少しやり過ぎと言う気もしなくはない。あまりの イメージ・チェンジにこれまでのファンがついてこれるか 心配だが、このアルバムだけを考えれば楽曲も良い出来だし、十分 評価できるアルバムに仕上がっている。 アコースティック・ギターを大幅に取り入れ、JAMES HEADFIELDS 風のDANIEL BRENNAREのボーカルが入って来ると、妙な 雰囲気がある。[88]

TIMELESS CRIME / LABYRINTH

イタリアのヘヴィ・メタル・バンドのミニ・アルバム。 3rdアルバムの予告編の様なもので、オープニング・ナンバーの Save Meはアルバムに収録予定だそうだ。この雰囲気からすると、 次作はかなりジャーマン・パワー・メタル的な要素が 強くなっている事を窺わせてくれる。同郷の RHAPSODYっぽくなったとも言える訳で、ある意味非常に残念だ。 未発表曲のOut Of Memoryは壮大でシンフォニックな導入部から、 一気に疾走していくドラマティックでメロディアスなナンバーで、 未発表なのは勿体無い出来だ。In The Shadeはデビュー盤の曲を 今のメンバーで採り直したもの、Falling Rainの アコースティック・バージョンは2ndの日本盤の ボーナス・トラックだったもので特にどうと言う事はないが、 ここで、注目は最後にシークレット・トラックが収められている 事だ。SANCTUARYのカバー、Die For My Sinsで、オリジナルに 割と忠実ながらも、彼等らしい個性が出ている。[82]

ZERO POEMS / LANFEAR

ドイツのプログレッシヴ・メタル・バンドの2ndアルバム。 方向的には前作の延長線上にあるが、時たまデス・ボイスっぽく 拉げたボーカルを入れて来る。STEFAN ZOCRNERのボーカルは 下手とは言わないが、お世辞にも上手いと言う程ではないし、 まだまだB級的な芋臭さが全体的に覆っている。むしろ STEFAN ZOCRNERがその真価を発揮しているのはキーボードで、 結構印象的なメロディが飛び出して来る。部分的には 面白いのだが、楽曲全体を通すと今一つと言う感じで、アレンジ 力が付いてくるとかなりよくなるはずだ。民族的な香りも感じる メロディ・センスは悪くないし、まだまだ良くなる素要はある。 バイオリンの専任メンバーが抜けたが、さして影響はないだろう。 [83]

ELODIA / LACRIMOSA

スイスのゴシック・メタル・バンドの6thアルバム。前作では かなりヘヴィ・メタル的な色合いを強く打ち出していたが、 今作ではそれ以前のよりシアトリカルなサウンドに揺り 戻していると言っても良いだろう。とは言っても、 ニュー・ウェーブ的な色合いが強くなったわけではなく、 シンフォニック的な色合いが強くなったと言う方が正解だ。 LONDON SYMPHONY ORCHESTRAとのジョイント作品なので、当然と 言えば当然なのだが、そういうアイデアを実行するところからも、 TILO WOLFFにもそういう意向があったと言う事だろう。 ANNE NURMIのボーカルもあいまって、一種ロック・オペラと言った 感じの作品に仕上がっている。メタル側のリスナーからすると、 メタル的な要素が少なくなった分だけ少し辛い作品かも 知れないが、彼等らしい完成度の高いアルバムに仕上がっている。 [86]

THE BEST OF LANA LANE / LANA LANE

アメリカ人女性ボーカリストのベスト盤。最近、ライヴ盤やら バラードばかり集めた企画盤やら最新アルバムやらと続々と リリースしていただけに、更にこう言う作品を出されても、食傷 気味と言う感じを拭えない。最新作までの全てのアルバムから、 ファンの選曲によるものである故に新曲もない訳で、唯一未発表 音源は、ボーナス・トラックとして付けられているKING CRIMSONの カバー、In The Court Of The Crimson Kingの ライヴ・バージョンだけだ。既に彼女のアルバムを全部持っている 人間からすると、今一つ価値の薄いアルバムではあるが、入門者 向けにはちょうど良い作品だろうが。[81]

LANCE POWERS / LANCE POWERS

アメリカ人ボーカリストを中心としたヘヴィ・メタル・バンドの アルバム。これまで2枚のアルバムをリリースしているが、これは 日本デビュー盤としてその2枚を編集したものだ。ここで特に 注目されるのは、未発表曲が2曲含まれている事だろう。 I Want Your Loveは軽快でメロディアスなハード・ポップで、 Don't Tell Me That Broken Hearts Mendはハートフルな バラードだ。楽曲的な出来は特にどうと言う程の事はないが、 さすが彼等の書く楽曲だけあって無難で悪くない出来だ。 LANCE POWERSの軽めの甘いボーカルも、こう言う産業ロック的な アルバムなら悪くない。[84]

FIRST BIG PICNIC / LAIDLAW

アメリカのサザン・ロック・バンドのデビュー盤。MOTLEY CRUEの NIKKI SIXXが作ったレーベル、AMERICOMAからのデビューと 言うことで、そう言った方向性を期待するかもしれないが、聴けば 一聴して分かる通りの純然たるサザン・ロックだ。古典的とも 言える程渋さと古臭さを持ち合わせており、これがデビュー盤かと 疑えるほどだ。愁いを帯びた叙情的なナンバーも挟んでいて、 まるっきり最近のLYNARD SKYNARDと言った感じだ。 メロディ・センスは中々良いし、楽曲の出来も良い線を 行っているので、泥臭いサザン・ロックが好きならば結構 聴けるはずだ。[83]

MEMORANDUM / LACRIMAS PROFUNDERE

ドイツのゴシック/メロディック・デス・メタル・バンドの 3rdアルバム。方向的には前作の延長線上と言えるもので、 耽美派のゴシック・メタルでありながら、ドゥーム・メタル的な エッセンスも持っている。ボーカルのCHRISTOPHER SCHMIDは、前作 同様デス・ボイスとクリア・ボイスを使い分けているが、 クリア・ボイスが占める割合が幾分増えている。フルートの EVA STOEGERが脱退したが、その代わりに加入したのがハープ 奏者のURSULA SCHMIDHAMMERと言うのも面白い。バイオリンを 兼任しているANJA HOTZENDORFERのソプラノは非常に美しく、 耽美的な世界を良く表しており、もっと活用できれば良かったと 思えるのだが。[82]

THUNDERSTRUCK / LANDMARQ

イギリスのプログレッシヴ・ロック・バンドの初のライヴ盤。 1998年から1999年にかけて行われたヨーロッパでのツアーの模様を 収めたものだ。方向的にはいわゆるシンフォニック・ロックと 呼べるもので、流麗な感じのするサウンドはここでも変る 事はない。意外とポップなセンスのある、ミドル・テンポ中心の 楽曲が並んでおり、結構聴き易いと言う印象を受ける。 TRACY HITCHINGの女性らしい透ったボーカルが非常に良く 合っており、演奏的には非常に安心して聴いていられるライヴ 作品に仕上がっている。選曲的にもベストと言えるものだし、 初心者入門向けにも良いだろう。[82]

SECRETS OF ASTROLOGY / LANA LANE

アメリカ人女性ボーカリストの5thソロ・アルバム。方向的には これまで同様のハード・ロック色の強いシンフォニック・ロックと 言った感じの作品だが、メイン・コンポーザーである ERIK NORLANDERのキーボードが占める割合が大きくなっており、 よりシンフォニック・ロック的な味わいが強くなっていると言って 良いだろう。ARJEN ANTHONY LUCASSENが参加しているのも、そう 言った意味でははまっている。とは言っても、大仰でメロディアスで、 ハード・ロック的なエッセンスが強い事には変りはないので、 メロディアス・ハード・ロック系のリスナーにも十分楽しめる 作品に仕上がっている。[82]

HALFLIFE / LACUNA COIL

イタリアのゴシック/メロディック・デス・メタル・バンドの ミニ・アルバム。女性ボーカルのCRISTINA SCABBIAと ANDREA FERNOのクリア・ボイスとデス・ボイスによる ツイン・ボーカルで、流麗なメロディのゴシック・メタルを 聴かせてくれている。CRISTINA SCABBIAのボーカルは、非常に 透った美しい歌声で、それ故にデス・ボイスに非常に違和感を 感じるのは、これまでの作品と変わらない。アルバムでは非常に 情感豊かな作品であったのに対して、より流麗になった分、やや 大人しい感じのするアルバムではあるが、メロディの出来等、 流石と言えるレベルだ。[84]

SONS OF THUNDER / LABYRINTH

イタリアのヘヴィ・メタル・バンドの2年振りとなる2ndアルバム。 中心人物であるOLAF THORSENがソロやその他のプロジェクト等に 参加しており、先行ミニ・アルバムより随分時間がかかったが 無事リリースされた。先行ミニ・アルバムでは ジャーマン・パワー・メタル色が強くなるであろうと 予感させたが、ミニ・アルバムに収められていたSave Meが最も ジャーマン・パワー・メタル色いと言えるもので、それ程 ジャーマン・パワー・メタル色は強くなっていない。あまり 大仰になり過ぎず、全体的に自然でこれまでと比べて方向性に あまり変化は感じないだろう。今作では コンセプト・アルバムとなっているが、各楽曲は歌詞で一つの ストーリーとなっているものの、楽曲は単体でも楽しめる。 ROB TYRANTのボーカルも伸びがあって、中々素晴らしい歌唱を 聴かせてくれている。[85]

BALLAD COLLECTION II / LANA LANE

アメリカ人女性ボーカリストのソロ・アルバム。バラード 曲ばかりを集めた企画盤の第2弾で、前作が新曲と 再録音からなっていたのに対して、今作では新作とカバー 曲からなっている。純然たる新作とは言い難いが、これまでの曲を 使い回していないだけに価値はある。方向的には元来、ハードな シンフォニック・ロックと言うタイプの楽曲をやっているのだが、 美しい歌声だけにこう言うバラードも実に良く映えている。 何よりも特筆すべきなのはカバーのセンスで、TOM WAITESの Innocent When You Dreamを始め、中々センスが良い。 ドラマティックで実に美しい彼女らしい作品に仕上がっている。 [87]

HORRIBLE LUST / LATE NITE ROMEO

ドイツのヘヴィ・メタル・バンドの2ndアルバム。サウンドは かなりヘヴィで如何にもメタリックな感じのものだが、楽曲は ミドル・テンポからアップ・テンポまで意外と多彩なバラエティに 富んだものとなっている。かなりアメリカナイズされている感じを 受けるが、楽曲はハードでドライヴ感を押し出したものがずらりと 並んでおり、明るいと言う感じの楽曲はない。めりはりのある エッヂのたったサウンドで、かなり聴き応えのあるアルバムに 仕上がっていると言って良いだろう。JUDAS PRIESTのUnitedを カバーしているが、このさびではややジャーマンっぽさが顔を 覗かせる。[79]

NEW AMERICAN GOSPEL / LAMB OF GOD

アメリカのヘヴィ・ロック・バンドの2ndアルバム。方向的には いわゆるモダン・ヘヴィネスと言うやつだが、楽曲はかなり スラッシィで速く、PANTERA等とは一線を画していると言った 感じだ。かなり攻撃的でブルータリティ溢れるサウンドで、 アグレッシヴな作品に仕上がっている。エナジーの溢れる フックのある楽曲は、中々格好良い出来だ。ボーカルは咆哮型の デス・ボイスに近く、HELLCHILDの原川司に非常に似ている。 アメリカのデス・メタル・バンドの様な攻撃性とアグレッション、 テクニカルな変則性も感じる作品で、スラッシュ型の デス・メタルが好きな人にも結構聴けるはずだ。[83]

UNLEASHED MEMORIES / LACUNA COIL

イタリアのゴシック・メタル・バンドの2ndアルバム。女性 ボーカルのCRISTINA SCABBIAとANDREA FERNO のクリア・ボイスである事は変わりないが、ANDREA FERNOの ボーカルは、一部コーラスでシャウトはするものの、 クリア・ボイスのみとなっており、メロディック・デス的な 色合いはほとんど排除されている。これまでの作品と比べると、 音楽的にもより叙情的で流麗な作品となっており、ややフックに 欠ける気もするが、ある意味聴き易くて心地の良い作品と言って 良いだろう。CRISTINA SCABBIAのボーカルが前面に出ているので、 女性ボーカルのゴシック・メタルが好きなら聴いても損はない。 [82]

THE RITUAL / LAST TRIBE

スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンドのデビュー盤。 MIDNIGHT SUNのギタリスト、MAGNUS KARLSSON率いるバンドで、 北欧らしい叙情的なメロディのヘヴィ・メタルを 聴かせてくれている。この手のものとしてはかなりフックの効いた サウンドで、聴き応えもある。それ以上に特筆すべきなのは MAGNUS KARLSSONのギター・プレイで、MIDNIGHT SUNがそう言う タイプのバンドではなかった事もあるだろうが、彼の ギター・テクニックはかなり凄い。ボーカルはARCH ENEMYの ギタリスト、CHRIS AMOTTによるプロジェクト・バンド、 ARMAGEDDONに参加していたRICKARD BENGTSSONで、 ARMAGEDDONのときよりもパワフルなボーカルを聴かせてくれていて 中々格好の良いアルバムに仕上がっている。[85]

FASSADE / LACRIMOSA

スイスのゴシック・メタル・バンドの7thアルバム。楽曲的には これまでの延長線上とも言うべき、シアトリカルで ドラマティックなゴシック・メタルを聴かせてくれている。 前作ではオーケストラを導入し、クラシックとの融合を図ったが、 今作でも前作の路線を継承してオーケストラを用いている。ただし 前作程大胆にと言う訳ではなく、その分全体的にシンプルな作品に 仕上がっている様に感じられ、幾分物足りなくも思える。この手の 中でも最もシアトリカルで、独特の歎美観を出しているだけに好き 嫌いは分かれるだろうが、本国ではポップ・チャートの上位にも 顔を出すだけあって、その完成度は高い。[83]

GREATER ART / LAKE OF TEARS

スウェーデンのメロディック・デス・メタル・バンドの1994年に リリースされたデビュー盤。現在では徐々に耽美さを増し、 ゴシック・メタルと言える音楽性になっているが、ここではやや 耽美さを感じさせるものの、よりメロディック・デス・メタル的な 色合いの濃い作品となっている。それだけに甘い憂いを帯びた メロディは流石と思わせるところがあり、デビュー作ながらこの 手のものとしては楽曲の出来はまずまず満足出来るところだろう。 但し、この作品での一番の問題はボーカルで、DANIEL BRENNAREの 音程が外れまくっている事だろう。デス・ボイスと言うよりは、 単なるダミ声程度でそれ程聴き難くはないのだが、それ故音程の ずれははっきりと感じられる。元々ギタリストなだけに、兼任で 済ませたのだろうが、それにしても酷い。[75]

PLANETEER / LAST IN TWILIGHT

詳細は全く不明だが、恐らくフィンランドの ゴシック/メロディック・デス・メタル・バンドの デビュー・ミニ・アルバム。キーボードをかなり前面に押し出した メロディック・デス・メタル色の強いサウンドで、耽美な色合いの 見える作品に仕上がっている。そんな中にもドゥーミィな色合いの 感じられる、メタリックで陰鬱なサウンドは良く雰囲気が 出ている。JYRI AARNIVAのボーカルは、クリア・ボイスを 中心として、デス・ボイスを併用したものだが、両方ともあまり 上手いとは言い難いが、陰鬱さを良く出している。まだまだ甘い 部分も多く見られるが、アイデアや狙いは悪くないし、今後に 期待させる内容だ。[78]

MAN IN THE MOON / L.A.GUNS

アメリカのヘヴィ・メタル・バンドのアルバム。元GUNS'N ROSESの ギタリスト、TRACY GUNSと元GIRLのボーカリスト、 PHIL LEWISによって結成された事でも話題になったが、今作はその PHIL LEWISが復帰しての初のオリジナル・アルバムとなる作品だ。 ややパンキッシュな感じのするメロウでラフなナンバーが 並んでおり、彼等らしい退廃感の漂う作品に仕上がっている。昔の ファンからすると、彼等らしい持ち味が感じられて十分納得の行く アルバムと言って良いだろう。よりチープな 音作りがなされているが、それが良く合っていて中々良い作品だ。 [83]

PROJECT SHANGRIーLA / LANA LANE

アメリカ人女性ボーカリストの6thソロ・アルバム。方向的には これまでの延長線上と言える、メロディアスなハード・ロックだ。 楽曲的にはこれまでと比べても特に面白いと言う 訳ではないのだが、FAIR WARNING、DREAMTIDEのギタリスト、 HELGE ENGELKEやMARK BOALSが曲作りに参加している分幅が 広くなったと言うか散漫になった様に感じられる。特にEncoreでは HELGE ENGELKE自身が参加してスカイ・ギターを 聴かせてくれているだけに、彼女のアルバムとしては違和感が 非常に強く感じられる。バラードが多くてめりはりに欠けるのも 難点だが、出来は決して悪い訳ではない。[83]

CURIOUS GOODS 2002 VERSION / LANA LANE

アメリカ人女性ボーカリストの企画盤。1996年にリリースされた 2ndアルバムを全曲リミックスした上で、ボーカル・パートを全て 録り直したものだ。デビュー盤のLOVE IS AN ILLUSIONも同じ様に リミックスして再リリースされた上、この作品に収録されている Heart Of DawnやTake A Breath、Clouds等は、BALLAD COLECTIONで 既にリメイクされており、今回再びリメイクされた事にはまたかと 言う気がする。余程出来が気に入らなかったのか、それとも 商業的な意味が強いのか判らないが、それでも確かに完成度は 増しており、改めてリリースされただけの事はあると感じる 内容だ。[82]

WITCH DANCE / LAST TRIBE

スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンドの2ndアルバム。 MIDNIGHT SUNのギタリスト、MAGNUS KARLSSON率いるバンドだ。 ベーシストにARMAGEDDONのDICK LOWGRENが、ドラマーに MIDNIGHT SUN、BAD HABIT、THE FLOWERKINGSのJAIME SALAZARが 加入し、リズム隊が代わった事で、全体的に締まった 音になっている。憂いを帯びた叙情的なヘヴィ・メタルで、 プログレッシヴ・メタル的なエッセンスも取り入れている。この プログレッシヴ・メタル的な部分もそうだが、叙情的な部分でも 決して北欧的な部分だけに囚われておらず、アメリカ的な キャッチーさのセンスもある。[83]

LAMBRETTA / LAMBRETTA

スウェーデンのロック・バンドの2001年にリリースされた 2ndアルバム。基本的にはLINDA SUNDBLADの女性ボーカルを前面に 押し出したポップなロックチューンなのだが、楽曲によっては リフ等はハード・ポップと言って良い程ヘヴィで、ヘヴィ・メタル 側のリスナーにも十分聴けるはずだ。叙情的で憂いを帯びた 透明感のある麗美なメロディと、LINDA SUNDBLADの儚げで 可愛らしい声質もあいまって、LULLACRY辺りを思い起こさせる 部分もある。北欧らしい優しく憂いを帯びたメロディは全体的に 中々良く出来ており、中々魅力のあるアルバムに仕上がっている。 [83]

宇宙船地球号II / LAZY

日本のロック・バンドの4年振りの8thアルバム。元々は アイドル・バンドとして活動し、後にLOUDNESSを結成する ギタリストの高崎晃、ドラマーの樋口宗孝を排出したバンドだ。 よりヘヴィ・メタル的なエッセンスを押し出して解散する 事になった宇宙船地球号の続編と言う事で、前作より ヘヴィ・メタル的なエッセンスを強く押し出している。 Driving High等では、非常にアバンギャルドな面を 見せたりもしている。日本語の歌詞と言う部分を除けば、前作より 歌謡ロックと言う部分はずっと減退しており、LOUDNESSの ファンにも十分聴けるはずだ。[80]

COVERS COLLECTION / LANA LANE

アメリカ人女性ボーカリストのソロ・アルバム。全曲カバーの 企画盤的作品だが、とにかくバラード集やらベスト盤やら リミックス盤やら企画盤の多い人なので、またかと言う気になる。 しかし、KANSASのThe WallやLED ZEPPELINのKashmir、 ENUFF Z'NUFFのInnocence、TNTのNorthern Lights、SCORPIONSの Still Loving You、URIAH HEEPのWeep In Cilence、RAINBOWの Stargazerと意外と壷を突く選曲なのが良い。そして、それを 彼女が歌い上げるとまさに彼女の作品となるところは流石だ。 しかし、こう言うアルバムを作る意義だけはあまり 見えてこないのが残念だ。[80]

WAKING THE DEAD / L.A.GUNS

アメリカのヘヴィ・メタル・バンドのアルバム。前作より ボーカリストのPHIL LEWISが復帰したが、このバンドがまさしく 彼のボーカルがあってこそと思わせる作品だ。決して上手い ボーカリストではないのだが、パワフルでアグレッションの効いた ボーカルが、アルバムに緊迫感を出していると言って良いだろう。 後期のモダンなヘヴィ・ロック路線の楽曲もあれば、バラードの The BalladやコマーシャルなRevolution等、1980年代風の 楽曲もあり、アルバム中の温度差にやや違和感を感じなくもない。 とは言え、一時期失っていた勢いを取り戻した感じで、以前よりは 納得が出来る。[82]

ECHOS / LACRIMOSA

スイスのゴシック・メタル・バンドの2年振りの8thアルバム。 最近ではオペラやクラシック取り込む等と言った手法を使う 様になっていたが、この作品では更に徹底している。序曲の Kyrieでは13分間近くも延々とオーケストラの インストルゥーメンタルを聴かされる羽目になるが、ここまで 来ると行き過ぎと言う感もしなくはない。以降、ボーカル入りの 曲が続くが、ヘヴィ・メタル色の薄まった前作の傾向がそのまま 続いており、どちらかと言うとボーカル間のオーケストラに 注力している様に感じられる。シアトリカルで耽美な世界は 変わっていないが、ここまで来るとどこまでついて来れる ファンがいるか疑問だ。[82]